横倍率と角倍率両方のタイプに当てはまるもう1つのタイプの倍率がまだあります。これは縦倍率と言います。それは標準的な光学の教科書には通常議論されていません。私はここで特に倒像眼底検査法に関連して、その存在と特別な重要性にあなたが気付けるためにそれを言いたいのです。
望遠鏡では観察者の調節における緊張は道具によって供給される角倍率の2乗に比例することをあなたは分かっています。これは物体の軸上(先頭から後尾までの)距離(つまり、それが近付いて来る時)の微小な変化がどのようにして最終的な像の位置に拡大された軸上変化を生じるのかを明らかにします。つまり、最終的な像はとても近く見え、ゆえにさらに大きな調節を必要とします。これが縦倍率です。
たとえ横倍率を扱っている時でも(下図参照)()、物体の軸上変化(x)は像の軸上変化(y)を形成するでしょう)。
これらの変化()は、つまり横倍率の2乗に比例しているのです。(これは私の以前の論文の1つに詳述してあり、あとの倒像鏡の節で要約されるでしょう。)だから、縦倍率は角倍率の2乗に比例するように横倍率の2乗に比例します[1]。
ここであなたが再び縦倍率という用語を見た時に分からないことはないはずです。
[1] これは屈折面を扱う時にはあまり正しくなく、もちろんそれは物体と像空間において異なった屈折率を持っています。屈折面では縦倍率=()×。(この関係を“公式1”と呼びます)。もしあなたが思い出すのであれば、(付録Aに)屈折面においては線的(横)倍率Mは()に等しいことを私は示しました。だから“公式1”に代入すると、Maxial=(Mlinear)×。しかし、空気中のレンズではMlinear=。だから、そのレンズではMaxial=(Mlinear)×(Mlinear)=(Mlinear)2。これが教科書上に述べられたことです。