2. 物体の動きvs. 像の動き―プラス

 今までに与えられた例を要約するために表の手助けを借りて、物点が左の無限遠から+3Dのレンズに向かって動く時、像の動きに何が起こるのかを勉強してみましょう。

 


 


 左の無限遠上に置かれた物体が右に(レンズの方へ向かって)移動すると、最初Fに見られた像点もまた右の方へ動き、物体がFに到達する時に像がちょうど右の無限遠になるまでもっともっと速く動きます。物体がレンズにもっと近付いていくと、像は突然の無限遠上に現れます(像は最初のうちはレンズから右の無限遠に動き去っていき、そして“地球を一周”して突然左から現れると考えてください。)

 


 


そして、物体がまだレンズに近付くと、像は物体のあとを追いかけていき、左からレンズに近付き始めます。像はついにレンズ面で物体に追いつきます。つまり、プラスレンズでは物体が右に動けば像もまた右に動きます。

 今まで私たちは+3のレンズの特性を調べてきました。私たちはどのレンズもその屈折力の違いは別にして、同じ特性を持っているというように一般化できます。各々のレンズは、物体から入射してくる光の広がり(vergence)に対し、それ独自の影響を働かせるでしょう。+12ジオプターの無水晶体用の眼鏡は、そこに到達するどの物体からの光線に対しても +12ジオプターの収束を加えるでしょう。+0.001ジオプターの天体望遠鏡の対物レンズは、入射する物体光線に対してごく少量の収束を加えます。