もし目の屈折力がその大きさには大き過ぎれば、その目は近視(myopic)、つまり“近目(nearsighted)”と呼びます。それで近視眼は網膜よりも前のどこかにF’を位置付けます―それが前に来れば来るほど近視の屈折異常は大きくなります。
目を5Dの近視としましょう。これは屈折光学的な構成要素がこの度数だけ相対的に強過ぎるか、もしくは眼球が5Dの近視を生じる量だけ長過ぎるのです。どちらの可能性も存在し、5Dの屈折異常があるとだけ知っていてもどちらのパラメーターが間違いなのか(あるいは両方が屈折異常に対しある割合で働いているかどうか)、目全体の屈折力はいくらなのかは分かりません。そうなのです。私たちは5Dの屈折異常があるということを知っているだけであり、相対的に強過ぎることにより異常が生じるのです―実際の屈折力、実際の軸長は任意の値をとるかもしれません。これらの点をよく身に付けなければなりません。